「うたの旅人」 - BS朝日 2009年6月5日〜

 6月5日からBS朝日で「うたの旅人」がスタートしました。前にも書きましたが、この番組は朝日新聞の土曜日版「be」で好評連載中の「うたの旅人」を映像化したいということから始まりました。
 「うたの旅人」は取材にあたる記者がそれぞれ一つの「うた」を選び、その「うた」のルーツを旅しながら、「うた」にまつわる謎やエピソードを探っていくというもので、毎回素材となる「うた」と記者のこだわりによって、その内容は、歌手や作詞・作曲家、あるいは歌の生まれた風土や歴史、「うた」に秘められた謎など多岐に渡っています。
 それぞれの歌にはそれぞれの物語があります。その物語を見つける旅。 歌詞に隠された意外な事実。歌は世につれ、世は歌につれ。ひとつのうたから日本が、時代が見えてきます。
 多くの人たちに親しまれてきた「うた」をリュックに詰めて、日本各地から、うたの旅人が持ち帰る素敵なお土産にご期待ください。
 第一回は「千の風になって」をテーマに函館の旅。北海道の大沼国定公園に今年の3月、「千の風になって 名曲誕生の地」と刻まれた石碑が建てられました。そう大ヒット曲となって多くの日本人の心をとりこにした「千の風になって」のあの曲です。 作曲をした芥川賞作家の新井満さんは、2000年夏、沼のほとりにある別荘にいました。
 新井さんは悩んでいました。作曲を頼まれていた作者不詳の英語の詩、たった12行にもかわらず、曲のイメージがつかめないでいたのです。
 ある日、悩みながら森を散策していた時、突然、森の奥からザーッと風が吹いてきました。その時、新井さんは風が見えたといいます。見えない風の姿が見えたというのです。その風があの感動的な旋律を運んできたのです。
 ゆったりとした映像、押さえたナレーション。一見、オーソドックスな番組ですが、これが私たちスタッフの昨今のテレビ番組に対するささやかなアンチテーゼだと自負しています。是非、ご覧頂いて御批評ください。
 「私が死んだけれども、鳥になったり、風になったりして元気でいるから、私のお墓の前で泣いてくれるな」という死者からの優しいメッセージ。番組に関わってあらためて素晴らしい歌だと思いました。

私のお墓の前で泣かないでください
そこに私はいません
眠ってなんかいません
千の風に千の風になって
あの大きな空を吹きわたっています
秋には光になって畑にふりそそぐ
冬はダイヤのようにきらめく爾になる
覇は鳥になって・あなたを目覚めさせる
夜は星になってあなたを見守る
私のお菖の前で泣かないでください
そこに私はいません
死んでなんかいません
千の風に千の風になって
あの大きな空を吹きわたっています
千の風に千の風になって
あの大きな空を吹きわたっています
あの大きな空を吹きわたっています

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